昨日も紹介させて頂いた ジャーナリスト亀松氏の記事です。
マツコをざわつかせた「40代主婦集団」
コマエンジェル・幾星霜を語ってくださる男性の多くは 「夢を諦めて主婦になる」と思われるようです。 そんなたいそうなことはしていないので 穴があったら入りたいです(//・_・//)
幾星霜を見てくださって感想を抱いてくださる方には それぞれの感想があって それはすべて真実のものであって、私たちも有り難く受け取っています。
「この作品はこうなのよ! こう感じて頂戴!」というようなものはなくて メッセージとか、そんなくすぐったくなるようなものを持ち合わせていない・・・
お客様が「元気になった」と言ってくださるのは本当に嬉しいけど 「私たちの芸で世の中を元気にしたい」だの 「お客様のために絶対見た方がいい」的なことは 逆立ちしても言えない(笑)
私たちの原点は 「自分がやりたいから」「自分のために」やっているのです(オイ)
だけど、パフォーマンスって やる側だけではできないこと 見てくださる方がいて、しかも喜んでいただけて初めて 自分たちの活動を持続させて頂いているのです
そのために 原点は自分のためですが、おのずと 見てくださる方のために頑張ることになります
頑張りの先には、やはり「自分の喜び」があるので やはりこれも、恋愛とかと同じ、相手を思うことが 自分の幸せに繋がっているんですね。
話を冒頭に戻しますと 実は我々の多くは 「夢を諦めた」なんてみじんも思っていません(笑)
幾星霜の脚本にもあるように 「夢よりも、愛を選んだ」のです。
主婦の仕事が、「夢」というものよりも 下層にあるもの、という一般的な認識が、そのように思わせてしまうのかもしれません。
女優をしていた頃に夢を聞かれて 「好きな人の奥さんになりたい」と言ったら 「それは嘘だ」「夢がない」「つまらない」と 散々言われたことがありました。
舞台に関わっているのだから 「○○ホールで上演したい」とか 「いつか映像女優になりたい」とか 言わねば納得しなかったのでしょう
まだ若かった私は 「自分の思っていることが間違っているんだろうか」と ずっともやもやしていました。
私は、これまでの夢を叶えてきたと思っています お芝居で、お金に困るわけでもなく活動を続けて来られたこと お客様に喜んでいただけて定着したお客様を持てたことだけでも 私としては、何万人規模のお客様と変わらないと思っていました。
集客数が少なかった旗揚げの頃 「すごくよかったよ」と涙ながらに訴えてくださったお客様。 そこから1000人規模になっても、あの少人数のお客様の言葉に勝るものはなく、そのとき初めて「数ではないんだ」と感じました。
むしろお客様の数、規模が大きくなるにつれ 責任感に追われて、「楽しさ」が減って行きました。
仕事って、プライベートを充実させるためのもの 幸せを感じなきゃ生きていたってオモシロくない という考えの私は 好きなことをこのまま仕事にして 自分の身を削りたくないと、思い至りました。
このまま舞台を作り続けなくても 世の中にはたくさん舞台を作る人が居て 私がいなくてもまったく問題のない世界
でも私の大事な人にとっては 私は「いなくては困る」存在。
劇団員へのうしろめたさはありましたが 私は出産を選びました。自らの意志で!
育児は言葉にできないくらい大変でしたが 喜びはさらに言葉にできないことが 日々ありました。
欲を言えば、そりゃあ「舞台やりたい」とか 「オシャレしたい」などもありましたが 今思えばそんな欲求は 「いいなー痩せたいなー」なんていう戯言のレベル
夢を諦めたなどという自己犠牲的なことは 思ったこともありませんでした(笑)
子供は私を大人へと育ててくれて 親へと育ててくれました。
その期間 好きだった舞台は見られず 見られるようになってからは 見ることに徹し、昔よりずっと客観的に 観客目線で見られるようになりました
「離れていた時期」が、むしろ舞台人だった私を 続けていた頃より圧倒的に成長させてくれた部分もあります。
複数の男性がコマエンジェルのことを または幾星霜のことを 「夢を諦めて家庭に生きた女性」と 自己犠牲の美談としてとらえてくださったのに こんな風に「実はなんの葛藤もなく幸せに生きてるよ」なんて ネタバラシをするのもどうかとは思いましたが
きっとメンバーも、みんな同じなんじゃないかと思っています。
だから若い女性に言いたいです。 好きなことを選んでいいんですよ。
キャリアを失うのが怖いから 今やっておかなきゃ、歳を取ったらできないから そうやって今を犠牲にしないでください
やりたいなら続ければいい。キャリア大事!! そして愛する人がいるのなら その人に尽くしちゃっていいんだと思います。
何を選んだって「後悔しない」こと!!!
自分が選んだ道なんだから 「あのとき私は本当はこうしたかったのに」なんていう自己犠牲的思考は 過去の自分を、または今の自分を「愚かだ」と認めてしまっているようなもの
辛くても、向き合っていれば、必ず幸せはそこにあると思います。
だからこそ、ありきたりな人生でも 「特別な人生」って私は思うのです。
みんな、どんな偉人も、どんな悪人も 平等に、「生まれて、色々あって、死ぬ」のです。
人生に優劣などない。 幸せに生きたもん勝ち♪
ご自分の人生にもしも疑問を感じていたら ぜひ、フツーのオバチャンが演じるフツーの人生を 観に来てください。
「あたしの人生、まんざらじゃなかったわ」
そんな風に思って頂けたら幸いです。
5/28 2:00〜、5:00〜@銀座博品館劇場 「幾星霜okawari」 ※5時の回は空いていますのでオススメです
お待ちしています!!